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パイプライン管理による営業で将来の売上を予測する

営業の大きな不安の1つに「将来の売上予測ができない」があるのではないでしょうか。特にコロナウイルス感染拡大以降、安易に訪問など対面営業ができなくなり、非対面型営業への変換を余儀なくされた企業も多く、特に将来の売上が予測できない不安は高まっているように感じています。

売上はあくまでも過去の行動の結果であって、遅効性指標です。過去の結果の数値である売上からは、将来の売上は予測できません。

今回は、そんな営業における将来の売上予測から売上向上に繋がる効果的な管理改善方法などについてまとめます。

営業の将来の売上を予測する方法

それは、パイプラインの考え方に基づいて管理することです。

パイプラインは、見込み客の創出から、見込み顧客の育成、商談、アフターサービスまでを1本のパイプラインと見立てて各段階ごとに管理をするためのものです。

パイプラインのイメージは、下図の通りです。各段階の活動についてはあくまでも一例で、企業に合わせた各段階の設計が必要です。

売上予測に必要な指標

将来の売上を予測するには、平均単価、案件数(見込み顧客創出数)、平均成約率、平均商談期間(営業活動サイクルの長さ)の指標を計測管理していくことが必要です。

将来(営業活動サイクルの長さ分)の売上=案件数(見込み顧客創出数)×平均成約率×平均単価

例えば、上の図に従い資料送付した顧客を見込み顧客創出とし、以降営業部が顧客フォローを実施する場合、平均単価5万円の商品で、創出案件数が1,000件、平均成約率が30%、平均商談期間が3カ月だとすると、

1,000件×50%×5万円=新規に創出する3か月後の予測売上は1,500万円となります。

この計算によって、平均商談期間が経過した将来の売上高の予測をすることができます。ただし、見込み顧客は誰でもいいというわけではなく、有望な見込み顧客に限る必要があります。有望な見込み顧客とは、設計されたマーケティング活動により商品サービスに興味関心を持った見込み顧客を指します。

将来の成長まで予測するための指標

このパイプラインに基づいた管理を実施することで、将来の成長率まで予測することが可能となります。

そこで重要となる指標が、パイプライン創出率(PCR)です。PCRはPipeline Creation Rateの略です。

PCR={(今月のパイプラインで生み出される価値の総額) / (先月のパイプラインで生み出される価値の総額) -1}×100

で表されます。

例えば、先月のパイプライン総額が1000万円、今月のパイプライン総額が1050万円だとPCRは5%となり、5%成長していることを意味します。ここから、平均商談期間後の売上が5%UPすることが予測されることがわかります。PCRを一定期間集計していくことで、成長の傾向を読み取ることが可能となります。

各段階での改善に活かす指標

各段階で、顧客に対するアプローチが上手くいっているのかを確認し改善していく必要があります。そのために必要となる指標が、次段階への進出率(CVR)、次段階への進出にかかる平均時間です。

各段階での、次段階への進出率とそれにかかる時間が見えるようになると、どこで顧客が離脱しているのか、どの段階でどのくらい時間がかかっているのかがわかります。

ここから、ボトルネック(上手く機能していない)段階が明らかになり、原因分析や改善に取り組みやすくなります。例えば、CVRが極端に悪い、平均時間が極端に長いなどの状況が明らかになった場合、資料内容や顧客へのアプローチ方法に原因があるのではないか、顧客への接触頻度が少なくアプローチが疎かになっているのではないか、など様々な仮説を基に検証をすることが可能となります。

実行→計測→原因分析→改善の繰り返しにより、着実に将来の売上向上に寄与する活動に繋げることができます。

次段階への進出率(CVR)を活用すると、改善すべき段階の把握以外にも、売上予算に対してどの程度案件が必要かを見積もることが可能となります。

予算に対して各段階案件数を推定する

次段階への進出率(CVR)、平均単価、売上予算、この3つが明らかな場合、売上予算を達成するには各段階でどの程度案件が必要かを見積もることが可能です。

例えば、月間売上予算(新規創出のみ)が2,000万円、平均単価が5万円だとすると、月間で必要な成約数は400件必要です。成約数400件を前段階から成約へのCVRで割り戻せば、前段階で必要な月間案件数が算定できます。それを繰り返すことで、全ての段階での必要月間案件数が明らかになります。

売上予算から必要案件数、必要案件数確保のために必要となる行動……というように、詳細に落とし込むことで担当者ごとにやるべきことが定量的に明らかになります。

こういった計画に基づいた活動をしている企業と、していない企業ではどちらが成長する企業かは明らかです。

ちなみに、2015年と少し古いですが、ハーバードビジネスレビューで営業パイプラインに基づき営業プロセスを定義して営業活動を行った企業は、行っていない企業に比べて収益の伸びが18%高かったというデータが出ていました。ハーバードビジネスレビューの記事はこちら

まとめ

今回は、パイプライン管理についてまとめました。

パイプラインの考え方に基づいて、マーケティング活動による案件の創出、営業活動による成約までの各営業段階を適切に設計・管理することで、売上の予測から、成長傾向の把握、効果的な改善まで可能となります。適切に定義・計画・実行・管理に取り組む企業と取り組まない企業との差は明らかです。

営業を重要視しない企業は恐らく存在しないでしょう。持続的に収益を拡大したい企業にとって、ぜひとも取り入れるべき考え方ではないでしょうか。

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